鹿港肉粽は彰化県鹿港の廟口で親しまれる北部式粽の一種である。もち米を豚脂と油葱酥で半煮えになるまで炒めてから竹の葉に包んで蒸し上げる。廟口一帯の老舗には創業百年近くに及ぶ家系も多く、端午節の2週間前から行列ができるのは、限定販売だからではなく、もち米を炒める速度が客が粽を開ける速度に追いつかないからだ。竹の葉を開けた瞬間に油の香りが弾け出るのは、肉汁の湿り気ではなく炒め米の腕前によるものだ。
鄭一族は鹿港で餅菓子業を営み、現在九代目に至る。六代目の「做粿才」は1936〜37年頃も経営を続けており、長男を日本へ製菓技術の修業に送り出した。2009年には『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙のフードライター、ジョン・クリッチ氏が同家の店(阿振)を台湾七大百年老舗の一つとして紹介した。台湾の粽には南北の製法の違いがあり、北部式はもち米を炒めてから包んで蒸し、南部式は生のもち米を包んで茹でる。鹿港の肉粽は北部式にあたる。
鹿港肉粽とは
鹿港の肉粽は台湾の北部式粽の形式に属しており、もち米を豚の脂・醤油・フライドエシャロット(揚げエシャロット)で半煮えになるまで炒めてから竹の葉に包み、三層肉・椎茸・塩漬け卵黄・栗などの餡と合わせてしっかり縛って蒸し上げる。南部粽(生もち米を直接竹の葉に包んで水で茹でる)と比べると、北部式粽の口当たりは乾いた香ばしさがあって実があり、油脂の香りが凝縮されており、もち米の粒がはっきりとしてべたつかない。廟口の各老舗のレシピには違いがあり、揚げエシャロットの炒め加減と三層肉の脂身と赤身の比率が主な違いとなっている。
鹿港の廟口の肉粽は端午節のみの販売ではなく、年間を通じて販売しているが、端午節前後は需要が倍増し、老舗は早めに来ないと購入できないことが多い。県の観光局の「鹿港小吃地図」に廟口の肉粽が掲載されており、公式に認定された鹿港の代表的な小吃の一つだ。廟口には複数の老舗が集まっており、中には半世紀を超える歴史を持つものもあり、競争が品質の自然な底上げをもたらしている。ここで売れない粽の屋台は生き残れない。
地元流の食べ方
地元の常識
客観的な裏付け(PR情報を除外)
- 鹿港の廟口の肉粽は彰化県政府観光局の「鹿港小吃地図」に掲載されており、県の認定を受けた鹿港の代表的な小吃だ。
- 鹿港の阿振肉粽など廟口の老舗は半世紀を超える継承歴史を持ち、Googleの口コミの評判も安定しており、外からの旅行者が訪れる際の主な参考となっている。
- 鹿港の肉粽は北部式粽(先にもち米を炒める)の形式で知られ、南部の水茹で粽とは異なり、台湾の粽の南北の違いを示す典型的な実例だ。
訪問のヒント
- 鹿港の廟口は休日に混雑し、肉粽屋台の周辺の通路は狭いため、平日の午前中に訪れることを勧め、端午節の連休の人出のピークは避けるとよい。
- 鹿港の肉粽は量がしっかりしており、一般的な大人が1個で十分満腹になる。初めての場合はまず1個を試食してから追加購入するかどうか決めるとよい。
- 廟口の複数の肉粽老舗にはそれぞれ支持者がいる。複数の店で1個ずつ買って、揚げエシャロットの炒め加減と三層肉の脂身と赤身の比率の違いを比べてみるのも良いだろう。
出典:彰化県政府観光局鹿港小吃地図、鹿港鎮公所文化飲食資料。
よくある質問
鹿港肉粽と南部粽はどう違うのか。
鹿港肉粽は北部式で、もち米を半煮えになるまで炒めてから竹の葉に包んで蒸す。南部粽は生のもち米をそのまま包んで茹でるため、食感がより湿り気があり柔らかい。
鹿港肉粽は一年中食べられるのか。
年間を通じて販売されているが、端午節前後は需要が急増し、廟口の老舗は午前中に売り切れることが多いため、早めの訪問か予約がすすめられる。
鹿港肉粽にはタレをつけるべきか。
北部式の肉粽はすでに十分に味付けされているためタレなしでも食べられる。つけダレを好む場合は、甘辛ソースよりも海山醤の方が伝統的だ。